Little Tokyo in オーストラリア ~メルボルン 前編
「Little Tokyo」シリーズでは、日本を離れて、世界各国で東京を感じる場所や出来事を不定期でレポートする。
第1回は、オーストラリア第二の都市、メルボルン。イギリスの雑誌「エコノミスト」が調査した「住みやすい街」の世界第一位に4年連続で選ばれた街だ。移民が多く、世界各国の本格的な料理が楽しめるこの街では、もちろん日本食も人気だ。
メルボルンにはたくさんの日本食レストランがあるが、実際に行ってみると、日本食と看板に掲げて
はあるものの、経営もシェフも日本人以外の国の方によるもので、日本で食べる日本食となんだか違う…ということもしばしば。そんな中でも、時々日本にはない新しい“日本食”が意外においしかったりもして、そんな発見も海外で日本食を試してみる楽しさのひとつ。
筆者のお気に入りは、寿司ショップで時々見かける「スパイシー・プロウン・ロール」だ。プロウン(Prawn)とは海老のこと。茹でた海老にマヨネーズとチリパウダーがかけてあるものが海苔巻の中に入っている。日本なら、回転寿司の軍艦巻きにありそうな雰囲気の組み合わせなので、日本人もきっと気に入る味だ。
そもそも、メルボルンで「SUSHI」というとメジャーなのは、握り寿司よりも海苔巻きである。しかも、白米だけではなく、茶飯のような色をしたご飯(ブラウンライスと呼ばれる、恐らく玄米)の海苔巻きも広く売られている。
この海苔巻きにしょうゆをかけながら(日本でも定番の、魚の形をしたしょうゆチューブが付いてくる)恵方巻のようにかぶりつくのがメルボルン流。大体1本2.5ドル前後で食べられるので、日本のコンビニおにぎりのような感覚でカジュアルに食べられている。そういえば、筆者がメルボルンに住み始めた頃、電車内で海苔巻きを食べる人を見かけて(メルボルンでは車内での飲食は日常茶飯事!)、いたく感激したものである。
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寿司ショップは、シティの中心なら探さずとも各ブロックに必ず1店舗以上はあるくらいメルボルンに馴染んでいて、“日本の寿司とは少し違うんだけどなー”と思いつつ、これだけ日本食が人気だと思うと、とても誇らしくもある。もちろん、回転寿司も「Sushi Train」としてよく知られている。
そんな日本食がベーシックとなりつつあるこの街に、まさに「東京の味」が楽しめる居酒屋がある。次回はシティの中心地にある居酒屋を紹介する。
【Writer】Tokyo de Asobo : Terada