「浅草」より面白い?!「柴又」で歩いて、食べて、舟に乗る
東京の観光名所「浅草」ここは何度行っても飽きない。
浅草寺だけではなく、参道の露天で食べ歩きをしたり、裏路地の老舗の店でランチをしたり。
またライトアップされた夜の浅草も美しい。
しかし、また違う新しい場所を探検してみるのはどうだろう。
今回、最近では一番自信を持っておすすめできる「柴又」をご紹介。
寅さんの街
浅草から電車で20分。
「京成高砂駅」で京成金町線というたった3駅しかない路線に乗り換えるとすぐ「柴又駅」に到着する。
「柴又」は日本人なら誰でも知っている「寅さん」の故郷だ。
「寅さん」とは映画「男はつらいよ」の主人公の男性。
1968年にドラマからスタートしたこの喜劇はドラマ終了後に映画化された。
映画第1作目が1969年に公開。1997年までに主役が変わることなく48作続いた。昭和を代表する映画だ。
改札を出るとすぐ「寅さん」の銅像がお出迎え。
“TORA-SAN” / ai3310X
まずは駅前の観光案内所で地図をもらおう。簡略化されているが英語の案内もあった。
地図があれば下調べ無しでもだいたい巡ることができる。
観光案内所から奥に進むと「柴又帝釈天(寺)」へと続く賑やかな参道(商店街)が続く。
http://shibamata.net/
なつかしい駄菓子屋「ハイカラ横町」で
見たことないものから、懐かしいものまで多種ある駄菓子を大人買い。
さらに奥に進めば、映画の舞台にもなった団子屋や焼きたてのせんべい屋など
商店街を通りながら食べ歩きを楽しめる。
仏具や縁起物を売る店も多く、見て歩くだけでも楽しい。
楽しく歩いているうちに、参道の奥にある「柴又帝釈天」というお寺に到着。
柴又帝釈天
寺の参拝を済ませよう。
江戸時代からの歴史あるこの寺は見所がたくさんある。
まずは入り口の門(二天門)は細やかな彫刻が施されている。この彫刻も素晴らしいのだが、
彫刻に興味があれば是非、寺の奥にある「彫刻ギャラリー」を見て欲しい。
Taishakuten (帝釈天) / nappa
google indoorview
有料(¥400)だが、さらに細かい彫刻が展示されその奥には美しい庭園が広がっている。
そして「柴又帝釈天」から東に向かって江戸川を目指す。
矢切の渡し
少し分かりにくい場所にあるが、ここには「矢切の渡し」という渡し舟がある。
若い人は日本人でも「矢切の渡し」を知っている人は少ないかもしれないが
ご老人なら誰もが知っている演歌で有名な場所だ。youtube♪
片道250円を握りしめ、いつ来るか分からないその舟をとても頼りない桟橋に立って待つ。
ここからの風景はとても東京のものとは思えない。
どこかのアジアの村にやってきたようだ。
江戸時代に始まったこの渡し舟だが、今東京で残っているのはここだけだ。
対岸は千葉県。対岸から最寄り駅は遠いので、また舟に乗り東京都に戻る。
川の深さは最大で6m。片道5分程度だが、最初は不安定な舟にかなりドキドキした。
しかし、帰りはゆらゆらと心地よく揺れる舟の上で木製の櫓(an oar)を漕ぐ音だけが聞こえとても穏やか。
いつまでも乗っていたい気分になった。
東京一の庭園
矢切の渡しから帝釈天へ戻る途中「山本亭」という大正時代(1923年)に建てられた民家がある。
ここにはアメリカの日本庭園雑誌「ジャーナル・オブ・ジャパニーズガーデニング」で第5位(東京で第1位)に選ばれた庭園がある。
入場と同時に抹茶を注文すると、庭園を眺めながら抹茶をいただくことができる。
入園料100円+ドリンク500〜600円
繊細に作られた昔ながらの建物と、池を取り囲む整えられた庭園はいつまでも眺めていられる。
歩き疲れたらぜひ立ち寄って欲しい。
居酒屋でブラジャー
再び参道に戻り、お土産を買いながら柴又駅に戻る。
そして、帰宅…するのではなく、夕方になればこの辺りは居酒屋がたくさん開店する。
銅像の寅さんの背中を眺めながら、外のテーブルでお酒を飲むのもいいだろう。
ここ「春」は、鶏肉がとてもおいしくてお酒がすすむ。
ビールもいいが「ブラジャー(ブランデーとジンジャーエール)」も飲みやすくておすすめだ。
陽気なママ(owner)がお相手してくれる。
たくさん歩き、ドキドキ、ハラハラ、いっぱい食べて、(お酒を)飲んで帰る。
江戸から昭和の日本を味わえる充実の1日が過ごせる。
【Writer】Tokyo de Asobo : Yoshida