そうだ 今日「歌舞伎」観に行こう。歌舞伎座の当日券”一幕見席”を体験!!
新企画。そうだ 今日◯◯行こう。
当日で予約なしでも愉しむ方法を体験する。
今回は…そうだ 今日「歌舞伎」観に行こう。
歌舞伎のチケットはレアで高価
日本の伝統芸能を代表する「歌舞伎」
大昔、それは庶民の娯楽として大流行した。
“Odori Keiyō Edo-e no sakae by Toyokuni III” by 三代目歌川豐國 / Toyokuni Utagawa III – Licensed under Public domain via ウィキメディア・コモンズ.
しかし現代はセレブが愉しむ高価なエンターテイメントとなっている。
歌舞伎座での上演はほぼ毎日行われ、毎月演目が変わり、
1日に「昼の部」と「夜の部」の2部、1部につき3幕(3つのストーリー)開演する。
※月により異なることもある
チケット代金は(2014年12月の場合)
1階桟敷席 20,000円
1等席 18,000円
2等席 14,000円
3階A席 6,000円
3階B席 4,000円
高価なチケットだが、これらはすぐに完売する。
それでも「歌舞伎」を観たいと思った時、「一幕見席(ひとまくみせき)」という名前の当日券があることを知った。
「一幕見席」のシステム
「一幕見席」なら内容により異なるが、一幕500~2,000円程で歌舞伎を観賞できる。
「一幕見席」のうち96席は座席、約50人が立ち見。人気の演目の場合は席はなく、先着50名の「立ち見」となる。
「一幕見席」は1幕ずつ購入できるチケットだが、連続した幕のチケットを同時に購入することができる。
<例>
・1番目と2番目の幕は同時購入できる
・1番目と3番目の幕は同時に購入できない
・1幕目のチケットを買う時に3幕分買うことができる
・昼の部と夜の部の同時購入はできない
もしも一幕見席に並んで3幕通して観ることを考えているなら、それはお勧めしない。
なぜなら、3階B席の価格と「一幕見席」の1〜3幕分の価格が同じ値段となるからだ。
初めから3部通して観るつもりであれば、3階B席のチケットを購入した方が並ぶ必要もなく、「一幕見席」より前の列で観ることができる。
いざ、チケット購入
今回鑑賞したいのは午後の部の第二幕の「勧進帳」。
土曜日 15時頃—-
「勧進帳」は歌舞伎の演目の中でも最も人気が高いため、販売予定時間より1時間早く歌舞伎座の正面玄関の左横にある当日券売場に向かう。
すでに10人以上が並んでいる!
すぐ列に並び、しばらくすると販売予定時間より前に「完売」の表示が出る。
結局1時間半待ってチケットを購入する。
入場時間まで30分ほど時間があるが、早めの入場はできない。
当日券は次のステップで購入する
1.当日券売場に並ぶ
2.販売時間まで外で待つ
3.指定時間(時間厳守)に入場を行う
・チケットは1幕につき、1人1枚ずつ!代表者がまとめてチケットを買うことはできない。
・現金のみ、クレジットカードの取扱いはない。
・チケット購入後のキャンセルや変更はできない。
状況は休日と平日、演目の人気具合で大きくことなるだろう。
日本語:幕見席へのご案内
英語:HITOMAKU-MI: Tickets for Single Act
地下のお土産売り場
入場時間まで時間があるので、地下のお土産売場へ。
オリジナルの草履や下駄が作れるお店もあり見ているだけで楽しい。
雑貨、お菓子、お弁当の販売、ガチャガチャ(Capsule toys)などがある。
入場は専用入り口から
指定時間が来たので、当日券購入者専用の入り口からエレベーターに乗って4階へ。
歌舞伎座と言えば、朱塗りの柱、鳳凰の絨毯が美しいのだが…当日券購入者はそれを一切観ることができない。別のルートとなる。
ちなみに、帰りも専用階段から出口へ向かう。
チケットを見せれば係の人が案内してくれるので、チケットに書いてある番号順にロビーに並ぶ。
開演15分前にその場にいないと、番号は無効になってしまうので要注意!!!(日本人は時間に厳しいです)
扉が開くと同時に競い合って入場することになる。
今回は立ち見なので、なるべく中央の位置を確保する。
一番後ろには台があるのでその上に立って観ることもできる。しかし、前に人がいると見えづらそう。
開演前の美しい「緞帳(どんちょう)」も見所。
楽しさ倍増のイヤホンガイド
始まる前にイヤホンガイドを借りるのをお勧めする。
レンタル料500円、保証金1,000円(この1,000円はイヤホンを返却した時返してくれる)
英語版もある。
歌舞伎で使われる日本語は古く、日本人でも全く意味が分からない。
イヤホンからは、あらすじだけでなく
・役者の名前
・共演する血縁者の紹介
・奏でられる音楽の意味や何を表現しているのか
・裏方の紹介
など、観ているだけでは分からない多くのことを教えてくれる。
大まかなあらすじを知った上でイヤホンガイドがあれば、
よりストーリーを愉しむことができるだろう。
2014年11月は「勧進帳」
(この動画は今回のものではなく、別の役者が演じている)
今回はなんと親子三代(松本幸四郎・市川染五郎・松本金太郎)が共演!
役者も凄いのだが、舞台の奥に居る(長唄、三味線、鼓、笛)演奏者にいたるまで、
今の日本にも伝わる礼儀、作法、所作、美徳などが凝縮され、全ての「動き」に日本文化の原点を感じる。
音楽・展開が激しく、初心者でも楽しめる舞台だ。
日本語:歌舞伎座の公園情報
英語:KABUKI official website
歌舞伎のあとのお勧めのお店
歌舞伎鑑賞が終わったあとに「おでん」はいかが?
歌舞伎座から徒歩数分の場所にある「かめ幸」はたくさんのおでんと日本酒や焼酎が揃う。
高級店の多い銀座の中ではかなりリーズナブルでアットホームな雰囲気。
歌舞伎の感想をゆっくり語るには良いお店だ。
【Writer】Tokyo de Asobo : Yoshida