そうだ 今日「相撲」観に行こう。両国国技館 大相撲の当日券購入から丸1日「両国」満喫コース
まず、【そうだ今日「相撲」を観に行こー!】と言えるほど簡単なものではないことを説明しておきます。
2015年1月11日 「大相撲初場所(今年最初の相撲の日)」の7:15。
私たちは両国国技館の前で並んだのですが、十数人ほど前で整理券の配布が終了…
早起きの甲斐もなく帰ることになりました(T_T)
そこから7日後のリベンジ!の詳細をご報告します。
大相撲当日券「イス自由席」獲得までの道のり
相撲当日券を買うには朝7時より前に並ぶこと!
前述したように、特に土日は7時過ぎでは整理券さえもらえません。
2度目は6:40に並びましたがすでに100人は並んでいました。
整理券配布までとにかくその場を離れない
整理券は350枚配布されます。(時々枚数が減るらしい)
[7:15]
係員が並んでいる人をカウントし始めます。この時、カウントされなかったら諦めてください。
チケットの購入の流れは係員が以下のように説明してくれます。
(海外の方には英語が話せる係員が個別で説明をしていました。)
- 7:30頃に整理券を配ります
- 整理券は1人1枚のみ
- 支払いは現金のみ、クレジットカードは使えません
- 整理券を配る時、居ない人の分は整理券を渡せません
[7:30]
整理券を無事もらえました!
待っている間も続々と新米力士がやってきます。
チケット購入から席移動
[8:00]
相撲の開始を知らせる太鼓の音が響き渡ります。
チケット販売スタート!
整理券があるので、安心して順番を待ってチケットを買います。
売り場でチケットを購入したら、そのまま両国国技館へ入場します。
席は北の「正」または南の「向」
大相撲当日券とは「2階 イス自由席・14列目」を挿します。
当日券で座れるのは館内を囲むこの一番上の列のみ!
四角い国技館は東側の「東」、西側の「西」、南側の「向」、北側の「正」の4つのエリアに分けることができます。
おすすめの席は北側と南側なので、「正」または「向」と書かれた扉を目指しましょう。
「西」や「東」の席だとお相撲さんのお尻を見ることになります。
この日は4年ぶりに「天覧相撲(天皇陛下が相撲を見に来る日)」の日だったので、
北側に向けて国旗が掲げられていました。
今回は北側の「正」側の席を確保できました。
日本独自ルールでしょうが、とりあえず私物を置いておけば、今日はそこがあなたの席です。
そして早速相撲がスタート!
改めて「大相撲」について
大相撲は年に6度、4カ所で開催されます。日本各地にある相撲部屋(力士を養成する場所で現在は44カ所)からたくさんの力士が勝負をするためにこの地へやってきます。
1月:東京(両国国技館)←今回はコレ
3月:大阪
5月:東京(両国国技館)
7月:名古屋
9月:東京(両国国技館)
11月:福岡
相撲は国技?
“Kunisada Sumo Triptychon c1860s” by 歌川国貞 – 不明. Licensed under パブリック・ドメイン via ウィキメディア・コモンズ.
「日本の国技、相撲」とよく言われますが、実ははっきりとした定義や公式な制定もないため、「相撲は日本の国技です」とは言い切れないのです。日本と言えば他にも柔道や剣道など素晴らしいスポーツが存在しますよね。
国際的なスポーツ「相撲」
相撲の最中、1試合ごとに放送で「力士の名前、出身地または出身国、所属する部屋の名前」が告げられます。その放送で気づいたのは、日本以外の国名が多く「相撲の国際化」を感じました。
調べてみるとこんなにたくさんの国の人が相撲をしている!!
- アメリカ合衆国
- アルゼンチン
- イギリス
- エジプト
- エストニア
- カザフスタン
- カナダ
- グルジア
- サモア
- スリランカ
- 韓国
- チェコ
- 中華人民共和国
- 台湾
- トンガ
- パラグアイ
- ハンガリー
- フィリピン
- ブラジル
- ブルガリア
- 香港
- モンゴル
- ロシア
そして、現在の横綱は3人ともモンゴル人!
キラキラネーム
名前を聞くと思わず注目してしまう「キラキラネーム」の力士が多数!
- 臥牙丸(ががまる):グルジア人
- 阿夢露(あむーる):ガンダムかな?ロシア人
- 碧天(あおぞら)
- 天空海(あくあ):Aqua?
- 光源治(ひかるげんじ):光源氏ですよね?
- 照樹(てるじゅ)
- 桃智桜(ももちざくら):ニュースにもなりましたが好きなアイドルの名前を拝借
などなど、館内で放送を聞くと思わず注目してしまいます。
力士の番付
力士には「番付(Rank)」が付いています。
力士は「東方(ひがしかた)」と「西方(にしかた)」に分かれ、同じ番付の場合は東方力士が上位です。
- 横綱(よこづな):最高の地位
- 大関(おおぜき)
- 関脇(せきわけ)
- 小結(こむすび)
- 前頭(まえがしら)
→ここまでをまとめて「幕内(まくうち)」と呼びます
- 十両(じゅうりょう):26名:正式には「十枚目」と言います。
- 幕下(まくした):120名
- 三段目(さんだんめ):200名
- 序二段(じょにだん):約350名
- 序ノロ(じょのくち):約100名
朝一番の試合は「序の口」から始まります。力士になったばかりの16歳前後の少年も多くまだ体が小さいです。
席はガラガラですが。幕下までの力士は人数が多いので、次々と試合が進んで行きます。
この間、力士の名前を呼ぶ「呼出(よびだし)」と勝負の判定をくだす「行司(ぎょうじ)」が相撲を取り仕切ります。
なんとこの人たちにも「番付」があり、所属する相撲部屋があります。
最初は声の震える「呼出」や、若く頼りない「行司」のようでした。
しかし、力士のレベルが上がると同時に、彼らも交代を重ねます。
「十両」が相撲を取るころには裸足だった「行司」が足袋を履き、衣装がどんどん豪華になります。「呼出」の声は太く大きく安定してきます。
この他にも「初めての相撲」には気になることや感動することがたくさん。
「初心者だからこそ」最初から行って変化を感じられたのはとても良い経験でした。
国技館の売店を満喫
両国の中には売店やお土産屋さんもあります。
おすすめは国技館の地下工場で作られている「焼き鳥」
早朝、行列に並んでいる時からいいにおいが漂っていました。
アルコール類も売っているので、相撲観戦がより楽しくなること間違い無し!
おやつもいろいろありますが、ソフトクリームは濃厚でなかなか美味しいです。
お土産に「番付表」はどうでしょうか?1枚50円 国技館の1階で売っています。
しかし、早く行かないと売り切れます。大相撲がない時期は「相撲協会」の事務所でも購入できます。
※今回売り切れで買えず、前の番付表の写真です
両国を観光
国技館は1度だけ再入場が許されています。
お昼は国技館の周りを観光するのはどうでしょう?
回向院
両国国技館から歩いて数分のところに「回向院(えこういん)」というお寺があります。
このお寺は国技館ができるまで、76年間も相撲が行われていた場所です。
今は「力塚」と書かれた石碑しか残っていませんが、相撲の歴史を知ることができます。
ランチは「ちゃんこ鍋」
力士が食べるごはんとして有名な「ちゃんこ鍋」
両国にはたくさんの「ちゃんこ鍋」の店があります。
今回行ったのは「寺尾」というお店。
1200円のランチを食べました。美味しかったです。
江戸東京博物館
両国国技館のすぐ横にある博物館です。現在はリニューアル中だったのでまた改めてリポートします。
15時からが大相撲本番
[14:00]
再入場は南門から。
昼過ぎになると「幕内」のスター力士たちが続々と南門から入ってきます。
南門の辺りは熱心なファンの列ができていました。
[15:00]幕内力士 土俵入り
ガラガラだった席が一気に埋まり、「満員御礼」の幕が出ました。
幕内力士の土俵入りから横綱の土俵入りへと続きます。
やはり「幕内」の力士たちは、それまでとは比べ物にならない力強い迫力やテクニックを感じることができます。
この「当日券」の距離で良かったというべきか…近くで見ていたら、完全に相撲にはまってしまいそうです。
左:懸賞(けんしょう)/スポンサー名の入った旗1本につき3万円が勝利した力士に贈られる。人気力士や注目の取り組みの場合とてもたくさん出ていた。
右:物言い(ものいい)/行司が下した判定に意義を伝えている最中
[18:00]弓取式
とても滑らかに力士が弓を操ります。
これが終わると大相撲終了です!!
早朝から夕方までかなりハードな1日でしたが、初めて生で見た相撲は、発見・学び・美味しいものなどいろんなことを知ることができて充実していました。
テレビでしか見たことないものを、生で見るというのは本当に感動するものです。
外国人の方も多く、少し日本ならではの「間」や儀式的なものに飽きているようにも見えたのが残念。
しかし、iPadで何かを調べながら一生懸命見ている人も見かけて、日本人ながらうれしかったです。
両国国技館 GoogleMap
【Writer】Tokyo de Asobo : Yoshida